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重要刀装具 祇園社頭大森彦七図大小鐔
第35回 重要刀装具 江戸時代中期 堀江興成
鐔詳細
作品名 | 祇園社頭大森彦七図大小鐔 |
寸法 | 縦長さ8.4cm 横長さ 8.1cm 耳の厚さ 0.45cm |
材質 | 赤銅、 |
技法 | 磨地、髙彫色絵、象嵌、薄肉彫、毛彫 |
時代 | 江戸時代中期 |
作者 | 堀江興成ははじめ江戸の装金工で装剣金工浜野派の祖・浜野政随に学び、益随と称しました。明和6年に師・正隋の死に会い、二十余歳の時改めて大森英秀の門に入門。そして師家の一字を許されて英俊と改めましたが、独立後は興成と名乗るようになりました。後に阿波の藩主蜂須賀家の抱え工となり、一門の子弟を多く養成しています。晩年は堀江興成(花押)と特徴のある草書体に銘していることからこちらの作品も興成晩年のものと思われます。 |
作品 | この大小の鐔の大に描かれている人物は平清盛の父・平忠盛、「平家物語」の祇園女御の中でのエピソードを題材に描かれた鐔です。 五月のある雨の夜、白河法皇が京都東山の麓、祇園のあたりに住む寵妃・祇園女御のもとに通う道すがら、お堂の脇から何やら怪しく光るものが現れました。これは鬼に違いないとお供の平忠盛に殺すよう命じた法皇、しかし忠盛は殺す前にその正体を確かめようと生け捕りにするそんな場面を描いた一枚です。いざ捕まえ正体を確かめると、光るものは年老いた堂守りでした。法皇は冷静な判断をした忠盛に感服し褒美として祇園女御を与えたといいます。毛彫りで丁寧に表現された雨、生け捕りにされ慌てふためく老法師が色絵で描かれた躍動感あふれる作品です。 小鐔は「太平記」の大森彦七を主人公とした怪談話の名場面を描いたものです。大森盛長(通称彦七)は湊川の戦いで楠正成と戦いその首級を挙げた南北朝時代の北朝の武士。大森はその功績で恩賞を受ける祝宴に向いますが、その山道で難路に悩む美女に遭遇します。彦七がこの美女を背負い流れを渡ろうとするとき、女が突然鬼女となり襲い掛かってくる場面がこの鐔に描かれています。この話を題材にした明治時代の歌舞伎『大森彦七』は九世市川団十郎が新歌舞伎十八番として演じ有名になりました。 |
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Era : the middle of the Edo period
Title : Gionsyoutou Oomori Hikoshichi Dai shyo (large and small tsuba)
Story :
The man described in this large tsuba is Tadamori Taira, a father of Kiyomori Taira or one of the most famous samurais and statesmen in Heian period (1118-1181).
The design of this tsuba originated from a story of The tale of Heike.
The story tells his charm and personality of cool judgement.
The small size of tsuba describes the famous scene of Taiheiki, Japanese historical epic said to have been written by Kojima Houshi in the 1370s.
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