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第21回特別重要刀剣 金象嵌銘長義 備前(附)黒蠟色塗鞘打刀拵
備前長船刀工 長義
長義は兼光と並んで南北朝時代の備前長船を代表する刀工である。長義の作風は刃文が大きく乱れて華やか、他の備前物と比較して沸がよく付き地景がよく入ることが多い。
長義の作刀の中でも地刃の沸が強いものは兼光以上に相州伝が協調されておりそのため、「備前刀の中でも最も備前ばなれした刀工は長義也」と古来より称されている。
こちらの刀は初代首相・伊藤博文に仕えた政治家・伊東巳代治氏が所蔵、江戸時代末期の制作と鑑せられる後藤一乗一作金具の優れた打刀拵が付いた堂々として迫力のある地刃ともに健全な長義極めの優秀作である。
長義の太刀は元来長くその後磨上(すりあげ)られ短くなっていることが多いため在銘のものが少ない。他に長義の太刀としては国立博物館に収められている太刀などが挙げられる。
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