第61回重要刀剣 太刀銘:安綱出品予定
この太刀の作者安綱は古伯耆を代表する刀工で平安時代後期の作者と考えられています。彼の有銘作は比較的多く現存し、特に「名物童子切安綱」の存在によって一層その名を知られた刀工です。
平安時代中期の武将:源頼光が丹波国大江山の酒呑童子という鬼を斬った、という伝説によって、「童子切」の異名がついた「童子切安綱」刀。
酒呑童子とは丹波大江山千丈嶽(せんじょうだけ)の鬼の岩屋に棲んだ鬼で近国者や都の美女をさらって食べて人々を困らせたため、源頼光によりこの「童子切安綱」刀で退治されたと伝えられています。
第61回 重要刀剣 太刀 銘 安綱 | ||
長さ | 70.6 cm | |
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反り | 2.4 cm | |
形状 | 鎬造、庵棟、身幅やや細く、元先の幅差開き、鎬幅狭く、重ね頃合、平肉つき、磨上ながらも腰反り高く、先伏さりごころとなり、小峰。 | |
鍛 | 板目に杢・流れ肌交り、地沸厚くつき、地景よく入り、鉄色黒みがかり、地斑映り立つ。 | |
刃文 | 元の焼きは低く頻りに掃きかけ湯走り入り、その上は浅いのたれに小丁子・互の目が交じり、足・葉よく入り、沸厚くつき、金筋・砂流し頻りにかかり、焼き頭に沿って打のけ・湯走りかかる。 | |
帽子 | 直ぐに焼詰め、表は先掃きかける。 | |
彫物 | 佩裏腰元より二筋樋を掻き流す。 | |
茎 | 磨上、先切り、鑢目極く浅い勝手下がり、目釘孔2、第二目釘孔上棟寄りに二字銘がある。 | |
説明 | 安綱は古伯耆を代表する刀工で銘鑑ではその活躍期を大同頃と記していますが、現存する安綱の作風からすると、それよりも年代が降り、平安時代後期の作者と考えるのが妥当と思われます。 彼の有銘作は古伯耆諸工の中にあって、比較的多く現存し、特に「名物童子切安綱」が存在することによって、その名を一段と高らしめています。 この太刀は身幅がやや細く元先の幅差がついて、腰反りが高く小鋒に結んだ古様な姿を呈し、地鉄は板目に杢・流れ肌が交じり、地沸が厚くつき地景がよく入り、鉄色が黒みがかり地斑映りが立ち、刃文は浅いのたれに小丁子・互の目が交じり、足・葉がよく入り、沸が厚く付、金筋・砂流しが頻りにかかるなどの作柄を見せています。 名工安綱の作風のみならず技術の高さを遺憾なく示しており、地刃の保存も良好です。
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